村上義清の居城だった葛尾城へのアクセス、駐車場情報、登城ルートの他、坂城宿ふるさと歴史館、満泉寺、村上義清公墓所、笄の渡しなど、坂城町内の関連施設及び、おすすめのお食事処や近隣市の関連施設も網羅したガイドブック的な葛尾城の楽しみ方を記述しています。
葛尾城とは
・長野県埴科郡坂城町にある山城。長野県指定史跡。
・築城時期は不明ながら、南北朝時代の末期に村上氏によって築かれたといわれる。葛尾山の山頂、標高805mに主郭があり、尾根伝いに下った標高646m地点には支城の姫城がある。
・天文22年(1553年)、武田軍の攻勢の前に自落。村上義清は越後国春日山城の長尾景虎(後の上杉謙信)を頼って逃亡。その後、義清は上杉の援軍と共に武田軍と戦った末に葛尾城を落城させるも、城主として返り咲くことはなかった。
アクセス(交通・駐車場案内)
地図
経路
北側の尾根からの登城ルートもあるのですが、2022年9月の時点で林道が通行止めになっていました。通行止めになっていなくても、ここへのアクセスは離合困難な細い道が続きますし、かなり遠回りして時間もかかりますので、一般的な坂城神社裏からの登城をおすすめします。
そしてその坂城神社裏側登山道へのアクセスですが、国道18号からですと坂城神社の正面を通り越して写真の奥に見えるカーブミラーの地点を左折。そのまま直進するとすぐに登山者用の無料駐車場が見えてきます。
駐車場(葛尾城跡登山者・多目的広場利用者専用駐車場)
駐車場は十分なスペースがあります。この写真では見えていない部分もありますので駐車に困ることはまずないと思われます。
トイレも完備されていますので、登城前にここで用を足しておくのを忘れずに。この先にトイレはありません。
なお近くに自販機等もありませんので、飲み物等は事前に確保しておいたほうがいいでしょう。
服装や装備
登山道で整備はされているものの、かなり急峻な道を登ったり下ったりしますのでスニーカーは不可。特に姫城への往復路はかなりの険しい山道です。登山靴とまではいいませんが、滑りにくいトレッキングシューズなどを履くのを強くおすすめします。
山頂の主郭でも標高800m程度なので服装はそれほど重装備でなくても構いません。季節なりの服装で十分でしょう。
ペット(犬)連れの可否
犬連れでの登城は可です。私は豆柴の犬と一緒に登城しましたが、険しい山道を難なく上り下りしていました。
葛尾城
葛尾城主郭への登城ルート
坂城神社の裏手、この村上氏城館跡の石碑がある場所が登城口になります。
登りだしてしばらくはアスファルトの舗装路ですので、歩きやすいです。
分岐点に差し掛かりました。左手が1.5km、右手が1.2km。右手のほうが近道になりますが、その分勾配はキツくなります。
案内図によるとどちらも所要時間は60分。私は右手から上り左手から下ってきました。
所々に標識が立っているので迷うことはありません。が、とにかく急な山道です。
時折、木々の間から見える眼下の坂城の町並みが疲れた体を癒やしてくれます。頑張って登りましょう。
石の祠やあずま屋が見えてきたらそこが山頂、主郭です。所要時間は60分となってましたが、私は40分弱で登頂出来ました。
葛尾城主郭
葛尾城の主郭です。縦に長い長方形をしており、およそ30m×12mほどの面積です。
葛尾城跡の碑。
標高は805m、坂城神社からの比高は371mあります。
あずま屋の中にはパネルが展示してあります。
下山ルート
下山道はあずまやの横にあります。
道はある程度整備されていますし、このように所々に標識もありますので迷うことはないでしょう。なお、坂城神社まで1.2km、所要時間は60分とありますが、姫城には寄らずまっすぐ坂城神社を目指すなら40分程度で下山できます。
ここが姫城へ向かう道と坂城神社へ向かう道の分岐点。まっすぐ行くと姫城、左手に曲がると坂城神社方面です。
姫城については別記事に任せるとして左に向かって下山します。
さてこの日、私は葛尾城及び姫城も含めて2時間弱山の中にいましたが、人間とすれ違うことはありませんでした。
ですが、下山道でカモシカと遭遇しました。人間を恐れることなく、じーっとこちらを見ていて、しばらくすると立ち去っていきました。
葛尾山は野生動物が息づく山なんですね。
所要時間
前述しましたように、私は葛尾城と姫城を含めて所要時間は2時間弱でした。時折動画や写真を撮るくらいで、ほとんど歩き続けてこれくらいの時間がかかります。ゆっくり遺構を見て回るのなら3時間くらいはみておいたほうがいいでしょう。
葛尾城のみを見るのなら1時間半程度。姫城のみを見て回る人はあまりいないと思われますが、その場合もやはり1時間半程度みておくと大丈夫です。
村上義清関連施設及び史跡
坂城宿ふるさと歴史館
葛尾城を見て回るなら、出来れば登城前に訪れたいのが坂木宿ふるさと歴史館です。
開館時間は午前9時から午後5時まで
入館は午後4時30分まで
入館料はなんと100円!(安っ!笑)
休館日は月曜(月曜が祝日の場合は翌日)・年末年始(12月28日から翌年1月4日まで)
館内には各種リーフレットやパンフレットなどが置いてありますので、それらを入手してから登城することをおすすめします。
御城印もこちらで購入することが出来ます。
なお葛尾城の他にも出浦城・狐落城の3つの坂城町の城の御城印が購入可能です。
館内は村上氏一色といった感じで、坂城町がかなり村上義清およびその一族を推しているのが伺いしれます。
展示物も豊富で、館内を巡るだけで村上氏のことを一通り学習することが出来ます。
これほどの展示物がありながら入館料100円は本当に良心的だと思います。
満泉寺(村上氏居館跡)
村上義清公墓所
笄の渡し
さて、坂城の街中を離れ千曲川左岸に行くと、左写真にある笄の渡しの看板があります。
伝説については写真をクリックしてみてください。拡大します。
左岸にはこの看板だけしかありませんので、右岸へと行ってみましょう。
土手を降りて川べりに来てみると、写真では遠くに見えますが、手が届くほどの距離に荒砥城が見えています。
荒砥城と葛尾城はそれぞれ千曲市と坂城町にありますが、直線距離で3kmちょっとしか離れていません。ここまで来たなら荒砥城にも寄ってみたいですね。
千曲市の村上氏関連施設及び史跡
荒砥城
千曲市城山史跡公園として当時の山城の様子が復元されている荒砥城。
前述しましたように葛尾城からは3kmちょいしか離れていません。見学するのも1時間もあれば十分ですから、足を運んでみるのもいいと思います。
武水別神社と松田家館
屋代城と鷲尾城
千曲市内には屋代城と鷲尾城もあります。
屋代城は荒砥城の最後の城主だった屋代氏の詰城で鷲尾城は倉科氏が城主だったと伝えられています。
屋代氏倉科氏共に村上氏の支流ですから、ここも見ておきたいですね。
ちなみに私は鷲尾城を推します。かなり見ごたえのある遺構が残ってますので、何をさておいても鷲尾城へ行くべき、と個人的には思います。
上田市の関連施設及び史跡
上田原古戦場
砥石城
そしてもう一つが砥石崩れと言われる砥石城の戦い。
葛尾城ほどではありませんが、ここも山城ですので登山になります。かなり急な山道もありますが、よく整備されていますので、ここも時間が許せば足を運んでみたいですね。
塩田城
坂城町の名物うどん、おしぼりうどんの「かいぜ」
場所を坂城町に戻しまして、葛尾城など山城を巡るとお腹も空くでしょう。坂城町はねずみ大根の産地。そしてそのねずみ大根を使った代表的な食べ方がおしぼりうどんです。坂城町に来たならご当地の名物料理を堪能すべく、おしぼりうどんで有名な「かいぜ」さんに寄ってみるのをおすすめします。
ねずみ大根のしぼり汁につけて食べます。しぼり汁自体には味がありませんので、お好みにあわせて味噌を入れたりしますが、味噌を入れることによって大根の辛味がまろやかになります。
わさびや唐辛子などの辛味とはまた違う独特の辛味があるおしぼりうどん。
坂城町に来たならぜひご賞味することをおすすめします。
本記事のYouTube動画
今回の記事の動画をYouTubeにアップしています。よろしければそちらもご覧ください。
訪問回数と最終訪問日
訪問回数:1回
最終訪問日:2022年8月25日
コメント