【箕輪城】の楽しみ方〜地元民が徹底ガイド!見どころはなんと言っても大堀切と本丸を囲む堀切。その他、周辺の関連史跡やお食事処などもご紹介。

箕輪城へのアクセス・駐車場・所要時間・服装や装備・ペット(犬連れ)の可否・入城料・周辺の城郭・関連史跡・付近のお食事処などをご紹介

箕輪城とは

・群馬県高崎市箕郷町にある平山城
・諸説あるものの1500年頃長野氏によって築城されたとされる
・標高274m、東西約500m、南北約1,100m

アクセス(交通案内)

地図

経路

車の場合、高崎市街地から県道28号線で箕郷町に入り、そこからは県道26号線で北上すると搦手口の駐車場に出ます。100名城に数えられるほどの城跡なので、ナビや地図でまず間違いなく到着することが出来ます。

駐車場

箕輪城には4つの駐車場がありますが、すべて無料で駐車できます

箕輪城跡駐車場

もっとも一般的な駐車場は搦手口にある「箕輪城跡駐車場」でしょう。綺麗に舗装された駐車場で、駐車台数も普通車なら78台と、たっぷりの駐車スペースがあります。
また水洗トイレも完備されていますので、利便性を考えても停めるのは、ここが一番良さそうです。
なお、自販機等は設置されていません。夏場などは事前に飲み物を買い求めてからの登城をおすすめします。

その他の駐車場

箕輪城の最北端、新曲輪の西側にあるのが霊置山(たまきやま)駐車場
写真のように一台も駐車している車はありません。ここからの登城ルートもありますが、イマイチ不人気のようです。

城の西側、大堀切を下ってきたところにあるのが虎韜門(ことうもん)駐車場
こちらは舗装されておらず土の駐車場。

こちらの駐車場も一台も駐車していませんが、観音様口の手前にある観音様口駐車場
先述しましたように、箕輪城散策なら東側の箕輪城跡駐車場がアクセスしやすく、もっとも一般的です

服装・装備・所要時間

服装や装備

箕輪城は平山城で標高は274mなので、服装は季節なりのものでいいでしょう。登城ルートは非常によく整備されていますので、靴はスニーカーで十分ですが、堀底を歩いたりも出来ますし、未舗装のルートもかなりありますので、雨が降った後などは多少ぬかるみます。マストではありませんが、滑らない靴のほうが安全です。

所要時間

筆者の場合、ざっと見て回って2時間弱でした。城内は複雑に散策路が巡ってますので、入念に見て回ると半日くらいかかるかもしれません。それほど見どころは多いですし、色んな角度から見て回れる城です。

ペット(犬連れ)の可否と入城料

平山城なのでペットの入城は可です。また入城料はかかりません。

御城印の販売場所

御城印はいつでも購入できるわけではなく、毎週日曜の10時から14時まで、箕輪城ふれあい市でのみ購入することが出来ます。場所は城の東側、箕輪城跡駐車場になります。

登城する前に

箕郷公民館と高崎市箕郷支所

箕郷公民館

写真上の建物が箕郷公民館
入口を入ってすぐ左側に受付があり、その受付の前に百名城スタンプが設置されています。

高崎市箕郷支所

箕郷公民館のすぐ隣にあるのが高崎市箕郷支所
この建物の2階にも百名城スタンプが設置されています。

箕郷支所で入手できるのがこれらのリーフレット。これらのリーフは登城した時に役に立ちます。特に左下の「箕郷城跡」リーフは現場で重宝しますので、必ず事前に入手しておいたほうがいいですよ。

箕輪城

では実際に箕輪城に足を踏み入れてみましょう。登城ルートは最も一般的な搦手口からの中央コースです

歩き始めるとすぐに分岐点がありますが、右へ行けば二の丸、左へ行けば郭馬出
ここは郭馬出の方へと進みます。

搦手口から5分も歩けば左手にあるのが木俣曲輪。
他の城では見られず、ここ箕輪城でしか見られないこの木俣という曲輪、諸説あるようですが、井伊家家臣の木俣氏の屋敷があったというのが有力なようです。

2016年に復元されてから箕輪城の見どころの1つとなった郭馬出西虎口門
個人的に、やはりこのような建造物があると少し気持ちは上がりますよね笑。

虎口門へは土橋で通じています。土橋の左右は大堀切。(木が邪魔です笑)

大堀切の堀底から見上げた土橋とその下の石垣。
こちらの土橋は先程の虎口門前の土橋ではなく、郭馬出から二の丸へと通じる土橋です。

大堀切
これが人の手によって掘られたものなのだろうか?自然地形じゃないのか?いやこれもはや谷だろ?
色んな思いがめぐりますが、これぞ箕輪城の最大の見どころである大堀切、圧巻の一言に尽きます。

大堀切を西側へ下りきったところにあるのが虎韜門(ことうもん)

元来た道(大堀切の堀底)を登り返して、西虎口門をくぐって、ここは郭馬出
周囲を土塁で囲まれた、50m×30mのかなり広い平坦面です。

郭馬出から大堀切に架かる土橋を渡って二の丸へ。
縦横各八十メートル程の郭で、本丸が持久防禦のための郭であるのに対し、これは出撃の拠点である」〜現地石碑説明文より〜

二の丸と本丸の間にある南堀
この堀も圧倒的。幅は広く、そして深いです。

本丸の手前にある本丸門馬出

箕輪城といえばこのアングルの写真が多いんじゃないでしょうか?
残念ながら逆光ですが、人気のある撮影スポットとして午後だとこの石碑が逆光で西虎口門が順光、午前だと西虎口門が逆光でこの石碑が順光となり、なかなかに悩ましい城です笑。

本丸を俯瞰で見た写真です。
周囲を土塁で囲まれ、南北100m東西70mとかなり広い平場となっています。
箕輪城に天守閣はありませんでしたが、城主の館などがあったと推測されています。

本丸の西側にある本丸・蔵屋敷間木橋
その名の通り本丸の西虎口と蔵屋敷を結ぶ木橋です。

木橋の上から見た本丸の西堀
ここも広く、そして深い。
何度も書きますが、本当に箕輪城の堀は圧巻の一語に尽きます。

箕輪城蔵屋敷

木橋を渡った先にあるのが蔵屋敷
穀物などを保管する場所ですが、一説によると辻馬出の機能を併せ持っていたとも言われています。

西堀の堀底に降りて木橋を見上げてみました。
なかなか壮観です。

そして、先程木橋の上から眺めていた堀底から見た視点が左の写真です。堀の壮大さがこの写真で伝わればいいのですが・・・。

木橋の下をくぐり、北へ歩を進め堀底から階段を登ると本丸と御前曲輪を隔つ北堀
右が本丸、左が御前曲輪になります。

本丸北虎口から見た北堀
左側が本丸、右側が御前曲輪。
この北堀が写真の先の西堀へと繋がっています。

本丸の北側にある御前曲輪
落城の際、長野業盛が自刃した地がここになります。

井戸跡
深さは20mあり、底からは長野氏累代の墓石が多数掘り出されたそうです。

この御前曲輪のいくつかの石碑が建っており、こちらもその1つ。
箕輪城将士慰霊碑と彫られています。

御前曲輪の西側にある西虎口門跡
木柵で遮られその先には行けないようになっています。

御前曲輪から堀を挟んで東側にあるのが稲荷曲輪

稲荷曲輪のさらに北側にあるのが新曲輪

丸馬出
言われて見てみないと素通りしてしまいそうですが、よく見てみるとうっすら半円形になってる・・・ように見えます。

御前曲輪北堀
5つの堀が集約される地点がここ。

御前曲輪西堀
左手が御前曲輪で右手が通仲曲輪。
この堀の先には本丸・蔵屋敷間木橋があり三の丸へと通じています。

三の丸

三の丸の石垣
箕輪城で最も良好に保存されている石垣がこの三の丸の石垣。当時は4mの高さを誇り、埼玉県寄居町の鉢形城もこのような石垣の積み方が確認されているそうです。

三の丸門跡
説明石碑によると石垣の上には櫓が渡してあり、その下が通路であったようです。

こちらは城の西側の道路。写真右手のガードレールの下には榛名白川が流れています。
箕輪城は独立丘陵に建てられた平山城ですが、西をこの榛名白川、南が椿名沼と呼ばれる湿地帯に囲まれた天然の要害を巧みに生かした城でした。

城郭に沿った西側の道を南に向けて歩いていると細い入口があり、ほんの十数メートル先にあるのが鍛冶曲輪の石垣

石垣からさらに数十メートル進んだ先にあるのが鍛冶曲輪・・・なんですが、藪に覆われて何がなんだか分かりません笑

鍛冶曲輪を出て道路をさらに南へ進むと、大堀切への入口がある虎韜門ですが、道路を挟んで真向かいにあるのが白川口埋門

城のほぼ最南端、箕輪城には登城ルートがいくつかありますが、そのうちの1つがこの大手尾根口コース

大手尾根口コースを東へ少し行った先にあるのが観音様口コース。ここには駐車場もありますが、不人気なのか?一台も駐車していませんでした。

水の手曲輪
石碑の文面を読めば箕輪城の名の由来になってるみたいですね。

この工事中の道路を北へ直進すれば箕輪城跡駐車場、搦手口からのコースですが、写真の標識を左手に進めば椿名口コースです。
ここには駐車場もありません。

ざっとですが箕輪城を見て回りました。
前述のように筆者の見学所要時間は2時間弱でしたが、入念に見て回ると半日くらいはかかるかもしれません。
次の章では歩き回って疲れた後に、一息つけるお休み処をご紹介します。

箕輪城周辺のお休み処(お食事処)

cafe 六花

箕輪城の東、徒歩で行ける立地にあるのが「cafe 六花」。
お洒落で隠れ家的な感じのお店です。
店内は綺麗でくつろげるスペースですよ。

このメニューの名前を失念してしまいましたが、チョコレートケーキみたいなのがなんとも言えない不思議な食感でおいしいです。

シャンゴ

箕輪城からは離れていますが、高崎市に訪れたのなら一度は食してもらいたいのがシャンゴのパスタ。
高崎市はパスタの街。その中でもシャンゴは老舗でファミリー層にも人気があり、テレビでも何回も紹介されています。

数多くあるメニューの中でも一番オリジナリティがあるのが、店名を冠したその名も「シャンゴ風」。
パスタの上にカツが乗ってるのって珍しくないですか?話のタネでもいいので一度召し上がってみることをおすすめします。

「シャンゴ風」と並んで人気なのが「ベスビオ」。イタリアのベスビオ火山をモチーフにした辛口(それほど辛くはありませんが)魚介トマト系のパスタです。
このベスビオもシャンゴが発祥と言われてますのでおすすめです。

箕輪城周辺の関連史跡

龍門寺

箕輪城の北東、徒歩でも行ける距離にあるのが龍門寺
1590年に箕輪城最後の城主である井伊直政により創建された曹洞宗の寺院です。

四本柱、唐破風作りの向唐門の山門は見応えあります。

石上寺の石造物群

龍門寺の道路を挟んで南側にあるのが石上寺の石造物群
長野氏の祖先といわれる在原業平が創建したと伝えられ、箕輪城の鬼門に位置します。
写真は輪廻の塔。
石上寺自体は閉業となっています。

鷹留城

鷹留城主郭の慰霊碑など

長野氏の城といえば鷹留城は是非とも押さえておきたいところ。
筆者個人的に推しの城であります。

鷹留城3郭からみる2郭

箕輪城の堀切は圧巻の一言でしたが、ここの堀切も相当なものです。
箕輪城に訪れた際はなにはともあれこの城に足を運んでいただきたいですね。

鷹留城のYouTube動画

鷹留城につきましてはYouTubeに1本動画を上げてますので、よろしければそちらもご覧ください。

長年寺

長年寺の五輪塔

鷹留城と同じ高崎市下室田町にある長年寺。
長野氏の菩提寺であり、長野氏累代7人の五輪塔があります。

北新波砦

長野氏はこのあたりの長野郷から発展していったため、長野氏に関係のある武士の居住地であったと考えられています。
75m四方のほぼ正方形で非常に綺麗に整備されており、敷地内や土塁の上も歩くことが出来ます。

長野氏累代の墓

浜川町にある長野氏累代の墓
筆者はここに辿り着くのにかなり難航し、地元の人に道を訪ねてやっと辿り着きました。
来迎寺」を目指せば、その裏手に廟所があります。

善龍寺の内藤塚

善龍寺とありますが、内藤塚は境内にはなく、お寺への入口手前、県道沿いに建っています。
写真の奥の方に本堂の屋根が見えてるのがお分かりでしょうか?
南から北へ向けて撮った写真、位置関係としてはこのようになります。

伝・長野業盛の墓

高崎市井手町の周りには田んぼしか見えない地にポツンと箕輪城長野氏最後の城主となった長野業盛の墓があります。
地元の方でしょうか?今でもお花が供えられているんですね。

長純寺

箕郷町富岡にある長純寺。長野氏代々の菩提寺です。
ここには長野業正公の像が安置されており、箕輪城家臣団の墓、長野業正供養塔があります。

こちらが長野業正公供養塔
寺の最奥部、小高い丘の上に建っています。
墓所へと通じる一本道、雰囲気があります。

ここからの眺めが最高です。
箕輪城から600mほど西にある長純寺。おそらく業正もこのような景色を見ていたんじゃないでしょうか?
胸にこみ上げてくるものがあります。

本記事のYouTube動画

今回の記事の動画をYouTubeにアップしています。静止画や字面では分かりにくい所も、動画では分かりやすくなると思いますので、是非こちらも参照してみてください。

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最終訪問日:2022年10月20日

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